2600人急増する欠員を受けて・・・愛知県複数の県立高校を統合・再編案を発表!県立高校を取り巻く環境は急速に変化。

おはようございます、子供達のやる気を引き出し、彼らと未来を共に歩む未来義塾(蒲郡市)の守田です。

 

今年県立高校で、過去最多の欠員2600人余りが出ました。これを受け、2035年度までの学校や学科を再編する構想案を愛知県は発表しましたね。
このうち再来年度には県内2か所で複数の高校を統合・再編し、商業高校の経理科などを廃止しITビジネス科などに改編するようです。

 

 

県立高校を取り巻く環境は急速に変化

 

①少子化

愛知県の中学校卒業者数は、

2035年度までに、2022年度入学者選抜時と比べて 13,000 人程度減少し、

現在の7万人から5万7千人程度になることが見込まれる。

 

 

②私立高校への進学希望増加

私立高校授業料実質無償化により、私立高校への進学希望者が過去最高となった。

 

 

MORITA先生
MORITA先生
このように、少子化や私立高校の実質無償化の影響で定員割れの県立高校が急増しました。
今後の中学校卒業者数の減少を踏まえると、現状の学校数では、学校規模が小規模化して、1校当たりの生徒数や教員数が減少し、教育活動に支障をきたす恐れがあります。
MORITA先生
MORITA先生

 

 

高校を統合・再編する「再編将来構想」案を発表

 

 

検討されているのは・・・

 

①稲沢・一宮地区における統合

 

稲沢市の稲沢高校と稲沢東高校、一宮市の尾西高校の3校を、2023年度に稲沢高校へ統合・再編する案。

 

現在 新校(2023年度開校)
稲沢高等学校 農業科(4) 稲沢市 想定学科:農業科(4)・普通科(3)

総合選択制(※)を実施※互いの学科の科目を一部履修可能
校地:稲沢高等学校

稲沢東高等学校 普通科(3) 稲沢市
尾西高等学校 普通科(3) 一宮市

 

MORITA先生
MORITA先生
稲沢高等学校・稲沢東高等学校・尾西高等学校を統合して、農業科と普通科の生徒が相互に学ぶことができ、進学から就職まで、幅広い進路ニーズを実現できる高校みたいですね。イメージとしたら総合学科に近い感じがします。新校の場所は、稲沢高等学校地。

 

 

 

②津島・弥富地区における統合 

 

津島市の津島北高校と弥富市の海翔高校の2校を、2025年度に津島北高校に統合・再編する案。

 

現在 新校(2025年度開校)
津島北高等学校 普通科(2)商業科(3)津島市 想定学科:普通科(2)商業科(3)福祉科(1)
利用校地:津島北高等学校
海翔高等学校 普通科(2) 福祉科(1)弥富市
MORITA先生
MORITA先生
津島北高等学校と海翔高等学校を統合して、普通科・商業科・福祉科を併置した新たな学校を、津島北高等学校校地に開校ようです。

 

 

三河地区で実施された統合・再編

 

東三河地区では、2019年に新城高等学校と新城東高等学校が統合して新城有教館高等学校が誕生しています。

 

MORITA先生
MORITA先生
新城有教館高校は、二つの系をもつ新しいタイプの総合学科の高等学校。進学に特化した「文理系」とスペシャリスト育成の「専門系」という2つの系をもち、これらは1年生の時から分かれています。
2021年の新城有教館高校(文理系)の第2次選抜の募集人数は39名でした。
MORITA先生
MORITA先生

 

統合・再編された後にも、今年は定員割れが起きていました。

 

それだけ、県立高校を取り巻く定員割れが急速に増えていることが伺われます。

 

 

 

商業高校の新しいイメージを打ち出すために

 

2023年度に、各校の特性に応じた学科へ改編するようです。

 

特に、商業高校の新しいイメージを打ち出すため、校名や制服の変更なども検討するとしています。

 

また、商業高校で従来からある事務科や経理科を廃止し・・・

 

ITビジネス科 → 効率的な業務システム開発や効果的なWeb制作などを学習。

グローバルビジネス科 → 外国語やビジネス法規など、海外取引に関して専門的に学習。

会計ビジネス科 →企業会計の法規や会計処理など、会計分野を専門的に学習。

 

など学科に大幅に改編するようです。

 

但し、工業高校も工科高校と名前を変えましたが、定員割れは増加しています。

 

 

”御津高校”時代の変化・地域課題に対応した新たなタイプの学校の設置

 

募集人数が普通科が80名、国際教養科が40名の御津高校。

 

毎年、進学希望者の人数が減少し続け、現状毎年定員割れが起きています。

 

今回の案では、校名を変え、外国にルーツのある生徒や特別な支援が必要な生徒など、多様な生徒を受け入れ、日本語習得や不登校の状況に応じたきめ細かな指導を行うため、少人数教育を導入。

 

単位制へ改編し、昼間定時制課程を併置する。

 

また、新たな学校の運営を支える民間企業、地元自治体との連携・外部委託を進めるようです。

 

MORITA先生
MORITA先生
愛知県教育委員会はこの構想案について8日から12月7日まで広く県民から意見を募集した上で順次、再編を進め12月下旬の教育委員会の会議で「再編将来構想」を決定する予定です。

 

 

 

アドミッションポリシー

 

MORITA先生
MORITA先生
少子化が進み子供の数より、学校の数の方が大学にしても、高校に関しても多いのだから単純に欠員が増えるのは当たり前。

 

そうなると今回の様に、県立高校などは統合、再編という形で学校数を減し、学校規模が小規模化しないように維持しなければなりません。
MORITA先生
MORITA先生

 

MORITA先生
MORITA先生
親の立場で考えて、我が子を募集人数よりも進学者数が少ない、今後学校規模が縮小化しつつある学校に通学させるか?どうかは?一考しなければならないところだ。

 

一般的に、この先10年から15年で都市部では子供の数が2割、地方では3割減少するといわれています 。
MORITA先生
MORITA先生

 

MORITA先生
MORITA先生
アフターコロナを見据え、これからの時代、大学にしても高校にしても、公立、私立など関係なく、明確なアドミッションポリシーを掲げ、育てたい人物像を明確にしている学校に人は集まると思います。

 

いわゆる特色を鮮明に打ち出している学校に魅力があり、人気が集まります。他と同じでは魅力は感じないのです。
MORITA先生
MORITA先生

 

アドミッションポリシーとは・・・

入学者の受け入れ方針をまとめたもの。

自学の特色や教育理念を反映した上で「どのような学生を求めているか」という受け入れの方向性が、アドミッションポリシーには明確に記載されています。

学部・学科ごとにアドミッションポリシーを定めていることも少なくありません。

 

 

この記事を書きながら、今後、公立高校だけではなく、私立高校そして大学を含め取り巻く状況は急速に変化していくことを感じました。

 

1年前あたり前だったことが、次の年では当たり前じゃなくなる。

 

コロナ禍にあって、そのことを私たちは強く実感していますよね。

 

状況の変化に応じて常に取り組み方は、見直していく必要があります。

 

これからの我が子の高校選び、大学選びは、各地域における生徒募集の状況や経済、社会の変化も十分に踏まえながら、具体化を検討する必要があります。

 

今に注力するのではなく、我が子が高校を卒業した時、大学を卒業した時の状況も視野にいれた選択が必要なります。

 

学力的な部分だけではなく、明らかにいい高校、悪い高校、いい大学、悪い大学が存在します。

 

お子さんの未来を見据えた、魅力的であり・特色化された学校選びができるように、私も学んでいきたいと思います。

 

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるハイブリット学習塾/未来義塾の塾長。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。